長文になってしまい雑感になりましたのでこちらに書きます。
現在運用中のガソリン日計りシステムに限っての所存になりますが、当日の値動きに対して順張り(STOP注文)になっていますのでスリップはあります。許容範囲内であるとの判断から、過去トレード全体からの正確な現実スリップ幅の算出はしていませんが、感覚的には全トレードの90%程度が、1枚あたり0~6tickに収まっているかと思っています。このシステムの過去トレード回数は何百、何千回とあるわけではないのであまり当てには出来ませんが。
6tickのスリッページは大きいと思いますが、スリップ0や1tickの時もそこそこあり、エントリー後は利食い・損切りはなく大引け決済となっており、条件に適合した日の1日1回のシステムなので、現在の1日の変動幅を考慮すると極度に深刻だとは考えていません。枚数にもよりますが、現在の東京ガソリンの市場状態では仕方がないかと思っています。但し1回の取引枚数が10枚を超えてくるとスリップ幅もより増大し、特に時間枠の短い1日のトレード回数が4~5回を超えるようなSTOP注文のシステム等では、かなりの優位性を持ったシステムでないととても受け入れてくれる市場環境にあるとは思えません。
”スリップがいささか怖くて”というのは同感でよく分かります。想定内のスリッページからは程遠いスリップを食らったり、また、年度毎・時期・トレード毎によるスリップ幅のバラつきが大きいのも厄介で、極端な例を挙げると8月7日の東京ガソリン先限では、前引けが68840円で終わり、後場寄りが70310円で始まるという異常とも言える事がありましたが、順張りシステムであればこの空白の1470円の価格帯で買いエントリーとなる可能性は高く、この日は下落後に反転して前引けを迎えていますが、仮に前引けの1tick上68850円がこの時点でのシステム買いシグナルであったなら1460円のスリップ幅という計算になり、ここまでくると最早開いた口が塞がりません。確かにスリップは怖いです。
もし日本の商品先物取引で安心して完全自動売買ができる環境が整ったとしても、市場状態が変わらなければ前場・後場を分けるなどこのような事が起こりえないシステム、あるいは避けられるロジックを組み入れたシステムでないと、とても任せっきりにはできないと感じています。
日々デイトレードをやっている環境上ザラバ中は常に監視しているので、現在運用中のガソリン日計りシステムについては、引け成り未約定を避けて3時15分以降に落としたり、STL・IOC・FOKで発注してみたりと、このシステムの性質上背負うリスクを避けるため本来のシステム売買の概念からは外れた行為で対処していますが、現在の板薄状態では致し方なし・・・かと。
板の薄さは想像以上にひびいていて、例えば実運用で実績がある日足ベースの短期システムでも資金の増減に伴って取引枚数を最適化すればマネーマネージメント上、十分安全な増し率であっても6~7年も運用していれば、あくまでも計算上は数百億の利益になっているというのはザラにありますが、他の要素は考えるまでもなく板の薄さだけによって完全に机上の空論化されてしまいます。もっとも、同じ市場・商品でも、あり得ないでしょうが出来高が何百倍にも何千倍にも増えてきたとしたら値動きの性質も変わり、同じシステムでも同じパフォーマンスを得られなくなったりもすでしょうが。
与えられた環境の中で通用することを行っていくしか無いのですが、出来高・取組の減少、それに伴なう板の薄さや、他には、上場されていた商品の廃止や取引所の廃止(統合)、根本的な取引要綱の変更など、特にシステム売買を行う市場としては条件が悪く、悲しい事に将来性はとてもではありませんが有望だと思ってはやっておりません。取引全体におけるシステムのボリュームは1~3割程度で行っており、100%システムトレーダーでもなく、近年はあまり念密な検証作業等も疎かになっているので時代遅れな面もあると思いますが、こんな程度の感性・判断でやっています。
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